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2018.6.12

法務情報

民法上の成人年齢の引き下げが不動産実務に与える影響

これまで民法上、成人の年齢は、民法4条により20歳と規定されていたが、これを18歳に引き下げる法案が、2018年5月29日、衆議院で可決され、参議院に送られました。 

順調に進めば、2022年4月に施行することが目標とされているようです。

 

【改正前民法】 

第四条 年齢二十歳をもって、成年とする。 

【改正後民法】 

第四条 年齢十八歳をもって、成年とする。 

 

この民法改正案が施行された場合の不動産実務への影響としては、高校卒業したての18歳が、賃貸マンションを借りるシーンなどが想定されます。 

賃貸借契約などの「法律行為」を行う場合には、未成年者の場合は、その法定代理人(通常は親)の同意を得なければなりません(民法5条)。なので、本来であれば、例えば高校を卒業してすぐ大学に入る学生が、賃貸マンションなどの契約を結ぶ際、学生名義で契約を締結するのであれば、親(両親)の同意を得た上で契約を行う必要があります。 

 

これが、今回の法改正が成立・施行されることにより、満18歳であれば賃貸借契約を締結する際に、親の同意は不要になります。ですので、これまでは18歳が、親の同意なく契約を締結した際は、親の同意が必要なので、その同意がなければ、後ほどその契約を取り消すことができたのですが、今後は、原則、取り消すことができない有効な契約であるということになります。 
 
実際のところとしては、学生の場合などは特に、契約により権利義務の効果を及ばせるのは、実際に居住する子どもよりも、その親の方が適切な場合も多く、親を契約者とした方がよい場合もあるでしょう。 
 
以上のとおりですが、法施行までには少し時間があります。不動産管理会社としては、これを機会に、賃借人との賃貸借契約締結のスキームについて、再度、賃貸借契約の名義人について法律的な意味を確認して、業務フローを検討してみてもよいかもしれません。 

 

弁護士:大橋

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